2003年度 教主様 新年ご挨拶

世界救世教 教主 岡田陽一

新年あけましておめでとうございます。

輝かしい年頭にあたり、明主様と霊線で結ばれたすべての皆様が、明主様の大きな愛のみ光に包まれ、喜びと希望をもって、新しい年の新しい御神業にお励みになられますことを、心よりお祈り申し上げます。

本年は、地上天国を樹立するというご経綸に基づいて、明主様がその最初の模型・ひな型として、箱根神仙郷を完成されてより五十周年を迎えます。また、明主様が、ご著書「アメリカを救う」を発刊され、救いの世界的な拡大をハワイをさきがけとして始められてより、五十年になります。

救いの活動に目を向けますと、大自然に働く原理を根本として自然農法をお始めになり、その普及、拡大のために「自然農法普及会」を発足されてより、五十周年を迎えます。

そのような中、皆様は、和解合意の成立による平成十二年春の新体制発足以来、今日まで、各被包括法人のもとにあって、明主様へのあつい思いを胸に、浄霊活動を中心に、それぞれの特長を生かした活動にご精進して来られました。また、皆様の真心のご奉仕によって、箱根神仙郷と京都平安郷は、建設面での一層の充実が図られ、さらには、明主様の提唱された瑞泉郷構想が、伊豆大仁を中心に国内外に拡大しております。

昨年は、箱根美術館開館五十周年、MOA美術館開館二十周年、山月の花創立三十周年という節目を迎えましたが、各被包括法人の皆様が共に参画する「美術館友の会」や「アートボランティア」の取り組みが軸となり、美術館への案内活動が活発に行われております。

そうした常日頃の皆様の真心あふれるお姿を思うにつけ、まことに頼もしく、ありがたく思っております。

私は、和解合意を推進する機関として発足した共同プロジェクト推進本部の歩みの中に、新体制に込められた明主様の願い、進むべき方向を求めてまいりましたが、推進本部のもとにある全てのプロジェクトの営みは、一歩一歩着実に進展しております。

そのようなプロジェクトの動きに加え、私が特に皆様に申し上げたいことは、昨年、和解合意実現に向けての新しい一歩が踏み出されたことであります。それは、全ての専従者が今一度、合意書をもとに、和解の目的や新体制の意味するところを学ぶにとどまらず、その学びを実践する為の具体的な「計画書」を作成する運びになったことであります。そして、その為の勉強会が、各被包括法人それぞれの願いに添ったあり方で実施されました。

そもそも、和解合意の生命は、明主様のご神格を明らかにし、明主様が進められる世界経綸に帰一しつつ、超宗教たる一つの教団をめざすことにあります。

それ故、合意書の学びと計画書作成の動きと軌を一にして、共同プロジェクト推進本部では、教義祭事プロジェクトを中心に、明主様のみ教えとご事蹟に徹底して求める営みが開始されました。その結果、明主様の「救世主」としてのご神格と、明主様がどのように人類救済と地上天国建設をお進めになっておられるのか、即ち、「救いと建設の仕組み」の概要がまとめられ、「明主様のご生涯−『救いと建設』」と題する資料として、責任役員会に提出されました。

申すまでもなく、明主様は、主神直接の啓示に基づき真理を解明され、その真理をあまねく人類に知らしめるため、膨大なみ教えやお歌の出版に意を注がれました。明主様はさらに、浄霊、自然農法・自然食、美術・文化のいわゆる「救いの三本柱」を通して、世界の「ひな型」たる個人、家庭を救い、天国化することをもって、また、地上天国の模型を建設・拡大しながら、真理を事実をもって明らかにしつつ、「救いと建設」のご神業を進められましたし、今もお進めになっておられます。

今回の資料では、明主様のご神格とともに、こうした「救いと建設の仕組み」の基本的な事柄が示されております。

昨年十二月の共同プロジェクト推進本部の会合には、私も出席いたしましたが、その席上、この資料に基づく話し合いが行われました。その結果、一つには、明主様のご神格を各被包括法人それぞれが、み教えとご事蹟に基づき「救世主」であることを機関として確定すること、今一つは、各被包括法人それぞれの主体性に基づき、明主様の「救いと建設の仕組み」に添って、あらかじめ決められていた通り、和解合意実現への「計画書」を作成することが決定されました。

その決定を受け、私は、十二月十八日、包括法人の責任役員と共同プロジェクトメンバーの方々とともに、箱根光明神殿の明主様の御前に額ずき、「超宗教たる一つの教団」への誓いと祈りを捧げさせていただきました。各被包括法人は、昨年内に、「明主様のご神格」を、それぞれ機関として確定するとともに、本年の立春からの実践をめざし、「計画書」作成への営みを始めております。

繰り返し申し上げておりますように、私は、和解をめざす営みの中で拝命した教主として、和解合意を実現することが自らの使命であり、ご神意であると受け止めております。それだけに、昨年、和解合意実現の第一歩として、明主様のご神格を「救世主」として明確にさせていただくとともに、この立春を期して、「救いと建設の仕組み」に添った、「明主様の世界経綸に帰一する」実質的な歩みを始めることができますことに、大きな意義を見いだしております。

こうした中で迎えた新たなご経綸の節目にあたり、私どもは、和解合意の進展に対し内外より大きな期待が寄せられていることを心に銘記するとともに、「経綸上の浄化のご神意」にお応えすべく、どこまでも謙虚に、明主様のみ教えとご事蹟に求め、それを信じ、一丸となって邁進してゆきたいと思います。

今や私どもの周囲を見ますと浄化はますます厳しくなっております。浄化が厳しいということは、それだけ、明主様のみ光とみ力がいよいよ強く大きくお働きになっていることを示しております。と同時に、明主様と霊線で結ばれた私ども一人一人の魂も輝きを増すのであります。

そのことを強く受けとめ、本年一年、より一層心を引き締めて、明主様のお導きのもと、ともどもにご神業にお仕えさせていただきたいと切に願っております。皆様のご活躍とご多幸をお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

平成十五年一月一日