新生再建運動と現在の世界救世教

神慈秀明会では、世界救世教が3団体に別れ争ったことを単なる権力争いであり、地獄の様相であるように教えていましたが、実際にはこの争いは教団が良くなるための浄化作用であり、世界救世教が生まれ変わることが出来た重大な要因でありました。これを(本サイトでは)新生再建運動といいます。

新生再建運動とは

神慈秀明会が離脱した昭和45年以降。世界救世教は社会的にも信仰的にも数々の不祥事を起こし、その名を落としていきました。

しかし三代教主様の教団正常化のご意志を受けて立ち上がった末端信者からの活動が、当時の松本総長を巻き込み一大勢力となって教団改革の原動力となりました。この勢力を「新生」といい、現在のいづのめ教団の前身です。

これに対し、川合輝明氏率いる派閥を「再建」と言い、現在の東方之光教団(MOA)の前身ですが、彼らは、(教主様を中心とする新生の活動に対抗する意味もあったのでしょうが)、徹底した教祖回帰を目指し、二位一体のご神体ご奉斎、浄院構想、瑞泉郷構想などを復活していきました。この、御在世当時の信仰の復活と、それに基づく新しい活動の創造というのは、いづのめ教団でも神慈秀明会でも評判の悪い川合輝明氏の、偉大な功績であると思います。

(「護持」という小さな派閥もあるのですが、ここでは省略します。主之光教団(護持)のみなさん、ごめんなさい。)

この新生、再建の2派閥の当時の争いは大変なもので、熱海箱根をそれぞれ占拠し、互いを憎み合い、まるで戦争状態になった時期がありました。しかしこの戦いの日々がやがて反省され、明主様へのお詫びの心が生まれ、浄化され、和解が成立し、将来の統合が約束されました。一度分裂した教団が再度和解するということは、宗教の歴史的にもまれなことであるといいます。

教主様を中心とし、教団運営の改善を果たした新生と、忘れられていたご在世当時の明主様信仰のあり方を復活した再建、この二つの対抗勢力がひとつになることは、つまり、世界救世教が明主様信仰の究極形に還りつつあることを意味します。

資料:新体制発足のお知らせ

かねてより文化庁に申請しておりました教団の規則変更が、このたび文部大臣より認証され、包括宗教法人「世界救世教」のもとに「世界救世教いづのめ教団」、「東方之光」、「世界救世教主(す)之光教団」がそれぞれ被包括宗教法人として存立する新たな体制が、平成十二年三月二十一日名実ともに実現いたしました。
 今日まで皆様に、ご苦労、ご心痛をおかけいたしましたことを心よりお詫びし、ここに謹んでご報告を申し上げます。
 既にご承知のように十数年におよぶ教団浄化は、平成九年十二月十五日、法廷における和解が成立いたしました。
 和解の精神は、明主様に信仰をお捧げする者にしてはじめて共有できるものでありました。具体的には、「教義に基づく信仰的解決を図る」ことであり、「大局的には明主様のご神格を明らかにし、その明主様が進められる世界経綸に帰一する、すなわち真の一元化のための経綸上の浄化」と受け止め、「明主様が願われた超宗教をめざし、全身全霊を挙げて、教義を実践することをもってお応えすることが、根本的な解決の道であることを確認する」ものでありました。
 以来、二年余の歳月をかけて、多岐にわたる諸問題の解決のため、各分野の代表者による話し合いが積み上げられ、合意を見る中で、昨年十二月二十一日、文化庁への申請が行われたのであります。
 西暦二千年という歴史的な節目に、三代様、教主様のもとに晴れて新出発が許されましたことは、苦しみの中にも明主様に求める皆様の真剣な信仰実践に、明主様がお応えくださったものと、深く感謝申し上げるものであります。
 今後、私達がめざすものは、和解合意書で確認した合意の精神に基づき、その実を上げていくことであり、それは「将来一つの教団『超宗教たる世界救世教』をめざす」ことにあります。それにはまだまだ乗り越えなければならない課題も多くありますが、真に明主様のみ心にかなう教団、そして信徒の皆様に喜んでいただける体制を築くべく、ご経綸に帰一する営みの徹底をもってお応えすることを、ここに改めてお誓いするものであります。
 皆様のより一層のご理解とご協力を心よりお願い申し上げ、新体制発足のご報告とさせていただきます。
平成十二年四月一日
宗教法人 世界救世教

世界救世教の新体制

四代教主様は、包括法人世界救世教に所属しており、各聖地や美術館なども包括法人の管理となっております。ただし包括法人は布教などは行わず、信徒は被包括法人のいずれかに所属することになります。

信仰の五つの柱

これは、神慈秀明会の「離脱の神意」の時に教えられた、神慈秀明会が言うところの、邪神が世界救世教から滅ぼそうとした「信仰の五つの柱」です。これらが現在どうなっているのかを検証してみたいと思います。

   1:ご神体   

世界救世教のご神体は、いづのめ教団が二代様の筆による「大光明真神」、東方之光は明主様御真筆の「大光明」です。いづのめ教団においても、ご神体を御真筆のものに変えていくという意向があると聞いています。

東方之光教団の「大光明」ですが、これは箱根の光明神殿が建立したときにご奉斎されたもので、箱根を本部にした東方之光教団が真神からこれをご神体に変更しました。また、ご神体のすぐ横に明主様の御尊影を安置し、その二つで一つのご神体とする「二位一体」という、御在世当時のご奉斎方式を復活しました。

箱根に大光明が復活した時期は光明神殿が建立した昭和45年〜47年ですので、離脱直後に世界救世教には「大光明」のご神体が復活していたということになります。このことは昭和42年の時点で、理事会で決定していたということですので、救世教が秀明会をまねしたなどというものではありません。それどころか、当時要職にあられた会主様は当然それをご存じのはずで、だから秀明会のご神体は過去にご奉斎されていた大光明如来ではなく、新しく大光明を選択したのでしょう。いずれにしても救世教が御真筆のご神体を滅ぼしたという神慈秀明会の離脱の神意の主張は誤りです。

   2:観音様   

いづのめ教団の場合、お屏風観音様は御下付しております。正式な先祖祭りは、ご霊璽をみたまやに安置する事になっていますが、これはご神体をご奉斎している家庭に限られています。御仏壇だけの家庭は最上段にお祀りします。

   3:大黒様   

いづのめ教団としては強く勧めてはおりませんが、大黒様は各家庭で自由にご奉斎しているようです。希望により祭儀室で御入霊もしていただけるそうです。熱海救世会館の御神殿の隣の部屋には新宿教会にあった巨大な大黒様がお祀りされています。古い信者さんや先生方の家でもよく見かけます。

   4:善言讃詞   

善言讃詞はいづのめ教団でも東方之光教団でも常に唱えられています。ただしどちらの教団も、明主様御在世当時のものに変更を加えています。それは仏界の経綸が神界に変わったというみ教えになぞらえ、仏教色から神道色への変更がかけられています。

   5:明主様信仰  

邪神は上の4つの信仰の柱を奪い、最後に明主様信仰そのものを滅ぼしにかかったと「離脱の神意」では教えています。その決め手は教規変更による教主様の実権剥奪で、会主様はこれをみて世界救世教では明主様信仰は滅んだと悟り、明主様信仰を守るために離脱に踏み切ったとするのが離脱の神意のクライマックスです。

そもそも、この五つが信仰の柱であるという選択が本当に適切かどうかが疑問です。例えばなぜ信仰の柱の中に「み教え」が入っていないのでしょう。数千有るみ教えのうち、たった百編しか公開していない現状(それは、100編ある聖教書のうち、たった1編しか読んではいけないと言っているのと同じです)は、信仰の「六つの」柱の一本を隠蔽し続けている現状であるとは言えないでしょうか?もし「信仰の五つの柱とは会主様の仰った5つなのだ」というならば、やはりそれは会主様信仰(離脱信仰)です。

五つの柱に話を戻すと、実際には年月はかかりましたが教主様のお立場は復活し、4代教主様が明主様信仰の復活に活躍しておられます。明主様信仰が世界救世教に復活しているということは会主様のお言葉からも確信できますし、私たちが実際に信者方と会って話をし、発表される奇跡の内容を検証しても、間違いないと思います。

(明主様信仰の復活ということについて、当然これは団体としての復活の話であり、個人としては教団がどうであっても関係なく明主様を思慕していた方は多数おられました。)

今後

このように、世界救世教が明主様信仰を復活している現在、神慈秀明会が世界救世教と敵対している理由はもはや何もありません(あるとしたらどなたかの意地だけ)。過去の世界救世教のスキャンダル問題は、秀明会の旧体制において明主様と浄霊の評判を低めたことと同程度であり、痛み分けといえます。今後は秀明会としても教団としての和解を検討し、信者同士の自由な交流を認めていかざるをえないでしょう。

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